ITエンジニアの転職で重視されるのは、技術力だけではありません。
面接では、企業やチーム、業務内容とのマッチ度をチェックされます。
面接官の立場や業界によってどのように質問の意図が変わるのか、転職理由や自己紹介といった質問にITエンジニアはどう答えるのがよいのでしょうか。
ITエンジニアに特徴的な質問例とその回答例など、スキルや意欲が伝わる答え方のポイントについて、前後編に分けて解説します。
もくじ
1.一般的な面接の流れ
ITエンジニアの中途採用面接は「一次面接」と「最終面接」の2回になるのが一般的です。中には人事と現場担当者が別々に面接を行って「一次面接」「二次面接」に分かれるケースもあります。
自己PRや転職理由、志望動機といった基本的な項目はどの企業でも必ず問われます。まずは、一般的な採用面接の段階と、面接自体の流れを確認しましょう。
○一般的な採用面接の流れ
一次面接:人事、現場のプロジェクトリーダーなど
↓
最終面接:社長、役員など
○一般的な面接の質問の流れ
質問1. 自己紹介・自己PR
↓
質問2. 転職理由
↓
質問3. 志望動機
↓
質問4. 経験・実績・スキル
↓
質問5. 面接官への質問
上図「一般的な面接の質問の流れ」のように、面接の質問は同じような流れが多いですが、面接を担当する面接官の立場や、面接を受ける企業の業界ごとに質問の意図や評価するポイントは異なります。
もちろん面接官や企業にもそれぞれの個性があるため、一概に同じとは言えませんが、ある程度、質問意図や評価ポイントには共通点があります。まずはそれを基本として押さえた上で、企業ごとに求められる経験やスキルを把握して対策するのがよいでしょう。
2.【面接官別】ITエンジニアの面接でよくチェックされるポイント
面接を突破するために、面接官の立場ごとにどのようなポイントを見ているのかを確認しましょう。
2-1.人事、配属先のリーダー
一般的なビジネススキルの基本に加え、受け答えに一貫性があるかが見られます。
配属現場のマネジャーに対しては実績や技術について具体的なエピソードを交えて話すことができれば、転職後に現場で活躍するイメージを持ってもらえます。
お互いにミスマッチがないよう、面接を受ける側も現場との相性を見るとよいでしょう。
○チェックポイントはここ!
人事担当
ビジネスマナー
コミュニケーション能力
論理的に話せるか
企業カルチャーとのマッチ度
配属先のリーダー
技術/スキルのマッチ度
チームの雰囲気とのマッチ度
協調性
学習意欲/自己研鑽力
2-2.社長、役員
技術要件はクリアしていると見られているので、最終面接では「入社意欲があるかどうか」を確認されます。
転職理由と志望動機をキャリアビジョンに紐づけて、その会社でどう実現できるのかを話すことで、この会社で長期的に活躍できる人材であることをアピールすることがポイントです。
○チェックポイントはここ!
入社の意欲
キャリアビジョンのマッチ度
会社への貢献度
採用の費用対効果
3.【業界別】ITエンジニアの面接でよくチェックされるポイント
応募する企業によって、業務のスピード感や求められる能力が異なります。企業の事業内容別にどのようなポイントを重視するのか確認しておきましょう。
3-1.Webサービス
特にBtoC企業はアジャイル開発が中心で、チームで話し合いながらトライ&エラーで業務をスピーディーに進めます。
面接では端的で明快な会話を心がけ、思考や作業が現場の速さについていけることを示しましょう。
○チェックポイントはここ!
PDCAのスピード感
コミュニケーション能力(会話のテンポ、協調性、論理的に話せるかなど)
売り上げや効率化など、ビジネスへの貢献度を意識できているか
3-2.メーカー/ハードウェア/ソフトウェア/プラットフォーム
事業会社ではシステムが完成したら終了というわけではないので、長期的な視点の有無が見られます。
例えば、導入後の運用やランニングコストを考えた設計ができるか、ほかのメンバーに引き継いでも分かりやすいコーディングをしているか、品質担保への取り組みなどです。
社内SEは社内調整力も見られています。
○チェックポイントはここ!
開発後を見据えたものづくり
売り上げや効率化など、ビジネスへの貢献度を意識できているか
企業の取り扱い領域に対する専門性
社内調整力
3-3.SIer/ベンダー
商流によってチェックされるポイントが異なります。
プライムベンダーは顧客折衝やベンダーの管理、ディレクション能力が重視されます。
二次請けでは開発のスピードと正確性が見られます。
企業によってアピールポイントを変えて臨みましょう。
○チェックポイントはここ!
顧客課題を解決した経験
自走力
ストレス耐性
ベンダーや顧客との調整力
客先常駐への適性
3-4.IT企業/コンサルティング会社
要件定義や顧客折衝の経験が問われます。
特にコンサルタントの面接では、ケーススタディーで質問のラリーが続き、鋭く突っ込まれることがあります。
論理的思考力の有無を判断されますので、課題をどう把握し解決するつもりなのか、事前準備できない課題に対しても長い会話のなかで整合性をとって答え続けることが大事です。
○チェックポイントはここ!
上流工程の経験
業界知識
ストレス耐性
課題を特定する力
仮説を立て、検証する力
PDCAを回す力
まとめ
以上にまとめた通り、一口にIT業界の面接といっても、面接段階・業界などによって想定される質問はさまざまであり、また応募者の経験によって理想的な回答も異なります。
受け答えに自信が持てない方は、過去の質問・傾向に詳しいキャリアアドバイザーに相談されてはいかがでしょうか?
弊社には転職支援を専門として活動する、経験豊富なアドバイザーが多数在籍しておりますので、面接対策だけでなく、書類準備や待遇折衝なども含めた全面的なサポートが可能です。
いつでも無料で相談を受け付けておりますので、是非お気軽にどうぞ!
この記事を監修したキャリアアドバイザー:
八重樫 勇輝
株式会社Reboot代表取締役
年齢:28
出身地:岩手県
趣味:漫画・映画鑑賞
経歴:
自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。
現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。
求職者の皆様への一言:
面談から求人のご案内、資料の作成、入社後のフォローまで手厚くサポート致します!
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