前回の記事では、面接の中で問われることが多い「逆質問」の目的やポイント、失敗例について学習しました!
後編となる今回は、おススメの逆質問の具体例について、3つの方向性に分けて解説していきます。
自分ならどういった内容の質問にするか、ご自身の転職理由に合わせてぜひ検討してくださいね!
もくじ
逆質問例 タイプ1~やる気を見せる~
一般的に、「質問する」とは相手の情報を知るための行動ですが、聞き方次第では自分の情報を相手に伝えることもできます。
例えば、以下のような質問をあなたが聞いたら、どのような印象を受けるでしょうか。
・「御社の評価制度はどのような基準になっていますか」
・「御社では、どんな経歴を持つ方が管理職になっていますか」
・「御社で成果を出している人の共通点は何ですか」
・「御社の中で伸び悩んでいる人の特徴は何ですか」
・「入社までに勉強しておくべきことはありますか」
・「御社に入った方が、最初につまずくのはどんな場面ですか」
・「競合他社の中でも、御社はIT業界への営業力に強みがあるという印象を受けたのですが、実際に働いている方たちは自社の強みはどこにあると考えていらっしゃいますか」
やる気を見せるには、その会社への志望度や関心度の高さを示したり、「入社後は長く御社のために貢献したい」と伝えることが大事です。
評価制度や管理職の経歴を質問すれば、「自分も会社から評価される存在を目指します」「管理職を目指して頑張りたい」という意欲を示せます。
その会社で実際に成果を出している人や、逆に成果を出せずにいる人の特徴を質問するのも、「自分も入社後は成果を出して活躍したい」というアピールに。
また、事前の企業研究や業界研究にもとづいた具体的な逆質問をすれば、「自分はここまであなたの会社について調べてきました」というやる気が伝わります。
逆質問例 タイプ2~自分の長所をアピールする~
次に、自分の長所を逆質問でアピールしたい場合のサンプルを見ていきましょう。
・「前職では、複数の部署を巻き込む組織横断型の仕事を経験しましたが、御社で大勢の人を巻き込む力が生かせるのはどのような場面でしょうか」
・「前職ではSNSを活用した新サービスを立ち上げましたが、御社でもこのようなアプローチでの事業開発は可能ですか」
・「前職では会議でファシリテーターを任されることが多かったのですが、御社の営業会議はどのように進められますか」
・「私は顧客の新規開拓を得意としていますが、それに加えて御社で求められる役割があるとすれば、どのようなものでしょうか」
・「私はチームに貢献することに喜びを感じる性格です。配属先の部署で、私に求められる役割はどのようなものでしょうか」
・「大学時代はメンバーが300人いるサークルを10班に分け、リーダーとして全体を統括していました。私はまだ若手ですが、御社でこの経験を生かせるチャンスはありますか」
逆質問で自分の長所をアピールするには、自分の強みやスキル、前職での経緯などを前置きにして、それを入社後にどのような場面で生かせるかを聞くのがオーソドックスな方法です。
自信を持ってPRできるスキルや能力がなければ、性格や行動特性を長所としても構いません。また、第二新卒者や若手で前職での実績が十分ではない場合は、学生時代のエピソードを使ってもよいでしょう。
ただし、前置きに使う長所が応募先のニーズとズレていたら逆効果。
例えば、入社後に英語を使う機会が少ない会社の面接で、「私は海外生活が長く、将来は英語を生かして仕事をしたいのですが、御社でその機会はありますか」と聞いたら、面接官は「自社とはミスマッチだ」と判断する可能性が高くなります。
あくまでも、応募企業のニーズに合った強みやスキルをアピールすることが大事です。
逆質問例 タイプ3~企業との相性を見極める~
最後に、企業とあなたの相性を確かめたい場合の具体例を見てみましょう。
・「入社後に実績を上げたら、マネジャーとして新規事業の立ち上げを任せて頂ける環境はありますか」
・「御社は東南アジアへの進出を積極的に進めておられますが、今後の海外での事業展開を教えてください」
・「御社が働き方改革を進めているとホームページで拝見しましたが、その取り組みによって社員の方たちの働き方はどのように変わりましたか」
・「女性の働き方について、今後はどのような取り組みを考えていらっしゃいますか」
・「御社のどんな点に最も魅力を感じていらっしゃいますか」
・「自社に対して課題を感じていることはありますか」
・「○○さん(面接官)が優秀だと感じるのはどんな部下ですか」
今後の事業戦略を具体的に質問することで、自分が望むキャリアを実現できるチャンスがあるかどうかを確認できます。
また、働き方についても、人事戦略や職場改革の方針を尋ねる形で質問すれば、「個人的なわがままで待遇を聞いているわけではない」という雰囲気を出しつつ、福利厚生や残業時間などについて確認できます。
面接官に自社の魅力を質問すれば、自分との相性を判断できると同時に、次の面接へ進んだ際に「一次面接で○○さんが、『若手にも大きな仕事を与える点が魅力だ』とおっしゃっていたのですが、まさに私もその点に惹かれて御社に応募しました」などと志望動機につなげられるメリットもあります。
一方、会社の課題について質問した場合、それだけで終わると面接官は自分が試されたように感じるので、回答を受けて「私のスキルを生かして、ぜひその課題解決に貢献したいと思います」と付け加えれば、自分がその会社に相応しい人間であることをアピールできます。
まとめ
逆質問は面接における最後の自己PRの場であると同時に、自分がその会社に合っているかを見極められる最大のチャンスでもあります。このメリットを最大限に活用するために、面接対策では逆質問への準備を忘れないようにしてください。
以下に、前編の内容も合わせた逆質問の要点をまとめました。
ぜひ再確認したうえで、自分に最もあった逆質問を考えてみてください!
◆ 逆質問はチャンス。理由は以下の3つ
・ 質疑応答で話せなかったことをアピールできる
・ 志望度の高さを示せる
・ 懸念を払拭できる
◆ 採用担当者が逆質問をする理由
・ 自分たちの会社への関心度を知るため
・ 応募者がどれだけ準備してきたかを確認するため
・ 相互理解のため
◆ 逆質問でやってはいけない6つの失敗パターン
・ 応募先の事業内容や職務内容を勘違いしている
・ ホームページを見ればすぐにわかることを質問する
・ いきなり福利厚生を質問する
・ 質問がざっくりしすぎている
・ 面接官の立場を考えずに質問する
・ 質問の数が多すぎる
◆ 逆質問で得られるチャンス
・自分のやる気をアピール
・自分の長所をアピール
・企業との相性をチェック
この記事を監修したキャリアアドバイザー:
八重樫 勇輝
株式会社Reboot代表取締役
年齢:28
出身地:岩手県
趣味:漫画・映画鑑賞
経歴:
自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。
現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。
求職者の皆様への一言:
面談から求人のご案内、資料の作成、入社後のフォローまで手厚くサポート致します!
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