【転職ノウハウ】意外と知らない?求人広告の用語まとめ!(混同しがちな用語編 1/4)




転職・求人サイトなどで求人情報を見ていると出てくるさまざまな専門用語。例えば、「完全週休2日制」と「週休2日制」は違うというのをご存知ですか?


さらっと見過ごしがちですが、実はよく分からない用語は意外と多いもの。求人情報に書かれていることをしっかりと理解しなければ、自分が本当に転職したい会社かどうか見極めることはできませんよね。


そこで、今回からは求職者が知っておきたい求人情報の用語の意味や、就業規則にまつわる法律などについて、カテゴリ別に解説していきます!

難しい言葉の意味や違いを理解して、ミスマッチのない転職を成功させましょう!


用語解説シリーズの初回となる今回は、混同してしまいやすい用語について解説します!

ぜひ意味の違いをよく把握して、より良い転職活動につなげてください!

 

もくじ

1.完全週休2日制と週休2日制の違い

2.特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の違い

3.有限会社と株式会社の違い

4.年収と所得の違い

5.給料と給与の違い

6.職業、業種、職種の違い

7.収入と所得の違い

 

1.完全週休2日制と週休2日制の違い


完全週休2日制週休2日制。言葉は似ていますが、実は全く違う制度です。


まず「週休2日制」は“1カ月の間に週2日の休みがある週が一度以上ある”ことです。必ず週2回の休みがあるというわけではなく、残りの週の休みは週1日というケースもあるので注意が必要です。


一方、「完全週休2日制」は毎週必ず2日間の休みがある制度を指します。ただし、休みである2日間が土日とは限りません。求人情報欄に「完全週休二日制・土日祝休み」などのように休日の曜日や祝日について明記されていない場合は面接の際などに確認したほうが良いでしょう。


2.特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の違い


平成30年に「特定労働者派遣事業」という制度がなくなったことが話題となりました。これまで労働者派遣には「特定労働者派遣事業」と「一般労働者派遣事業」という異なる体系がありましたが、労働者派遣法が改定され、現在は一般労働者派遣事業に一本化されています。この2つにはどのような違いがあったのでしょうか。


一般労働者派遣事業」とは、派遣会社に常時雇用されていない労働者を派遣先企業に派遣するという契約体系。そのため労働者にとっては、派遣先との契約が終了した時点で、雇用も同時に終了します。一般的に「派遣」と呼ばれているものは、ほとんどがこちらの形式です。


それに対して、「特定労働者派遣事業」とは、労働者が直接派遣会社に常時雇用されているという体系なため、派遣先が決まっていなくても派遣会社との雇用契約はなくなりません。


しかし、平成27年に労働者派遣法が改定され、後者の特定労働者派遣事業は廃止されました。経過措置としてそのまま運営を許可されていた事業所も、平成30年の9月に制度が終了し、実質的に特定労働者派遣事業はなくなったことになります。


つまり、今は派遣会社に常時雇用されていない労働者を派遣先企業に派遣するという契約体系である「一般労働者派遣」のみとなったため、派遣社員として働く場合は「契約が終了したら雇用関係も終了する」という面があることを考慮に入れた上で、自分にとってのメリット・デメリットを整理し、雇用体系を選択できるようになると良いでしょう。


3.有限会社と株式会社の違い


転職活動中に求人情報を検索していて、「有限会社」という表記を見たことはありませんか?

株式会社に比べると数は多くないかもしれませんが、有限会社とはいったいどんな形態の会社のことなのでしょうか?


実は、平成18年の法改正により、有限会社を新しく設立することはできなくなりました。よって、今現在「有限会社」を名乗っている会社は平成18年以前に設立した会社となります。

既存の有限会社も一定の手続きを踏むことで株式会社に変更することができますが、そうした手続きをせずにあえて有限会社と表記している企業もあります。そういった企業のことを、「特例有限会社」と言います。特例有限会社は株式会社に変更する手続きをしていないだけであり、会社法施行以降は、実質的には「株式会社と同じ」とみなされることになっています。

では、有限会社と株式会社は今ではまったく同じものになったということでしょうか? 実はそうではありません。


○有限会社とは


・設立時の資本金が300万円以上

・社員数が50名以下

・取締役の任期に期限がない

・決算の公告義務がない


といった規定から、家族経営や個人事業など、将来的に規模を大きくする予定のない中小規模の事業を行うのに適していました。

有限会社の設立が認められていた当時は、株式会社設立の最低基本金は1000万円以上と高額だったため、株式会社設立よりも有限会社設立の方がハードルが低かったのです。

また、有限会社特有の規定として、代表取締役の任期がない、決算の公告義務がないというものがある一方、株式会社には決算の公告義務があり、定款に方法を規定しなくてはなりません。この点が、特例有限会社として運営している企業にとってのメリットといえます。


○株式会社とは


・資本金1000万円以上(現在は1円から

・取締役の任期は2年

・決算の公告義務(株主総会)がある


一言で説明すると、株式を発行して資本金を集める形態の会社のことを株式会社と呼びます。株式は株式市場で取引されるため、資金を広く調達することができます。

会社法施行以前は、「資本金1000万円以上」という規定がありましたが、現在は資本金1円から設立が可能です。多くの株式を保有している出資者には、経営に参加する権利が与えられるのが大きな特徴です。取締役の任期に期限があること、決算の公告義務があることから経営の透明性が高いと捉えることもでき、社会からの信用度が高いとも言えます。



4.年収と所得の違い


日本では収入に対して算出された税金を支払わなくてはなりません。会社に勤めていて副業などで他に収入がない場合、会社からもらう源泉徴収票にすべてのデータが記されています。

ではまず「年収」から見てみましょう。


年収」は画像内①の「支払金額」欄に記載されている金額です。

年収というのは給料やボーナスなど、会社から支払われたすべてのお金で、税法上は「収入」と呼ばれています。毎月の給与明細を見ると、給与から税金や保険料などが引かれていると思いますが、この「支払金額」に記載される金額は。税金や保険料などが引かれていない状態の金額です。もしも「年収はいくら?」と聞かれた場合はこの「支払金額」を答えるのが正確な答えと言えます。


次に「所得」は、画像内②の「給与所得控除後の金額」になります。給与所得控除後の金額とは、先ほどの「支払金額」から「給与所得控除額」を引いた金額になっています。

給与所得控除額とは、必要経費にあたる金額のことで年収によってその金額は変わってきます。 例えば収入が180万円超360万円以下の場合は「収入の30%+18万円」が経費と認められ、収入から引かれます。

所得税や住民税はこの所得の金額に掛かるので、税金の計算のためにも所得を算出しておくことが必要なのです。


最後に「手取り」です。手取り額は画像内の『①-③-④』です。③の「源泉徴収税額」は、②の「給与所得控除後の金額」から算出された、所得税等の金額です。そして④の「社会保険料等の金額」は、雇用保険や厚生年金などの社会保険料です。毎月給与として振り込まれるお金は、税金や社会保険料が引かれた金額になっていますよね。この、実際にお金としてもらった金額のことを「手取り」と言います。


「年収」「所得」の違いは分かりましたか? 自分の年収を知っておけば、転職活動をしていく際に、「年収がこの金額なら手取りはこのくらいになりそう」という計算もすることができます。


5.給料と給与の違い


多くの場合、毎月給料日に銀行振り込みで1カ月分の給料が支払われますよね。しかし、実はこれがすでに「給料」ではなく、「給与」なのです。


では「給料」とはどのようなものでしょうか。


給料」とは、企業から支払われる金額から、残業代や各種手当などを引いたもの。つまり正規の勤務時間に対する報酬=「基本給」のことを指します。

残業代や、福利厚生による手当が付いている方の場合、給料日に支払われるお金は「給与」、そのうちの基本給のことだけを「給料」と言うのです。


所得税法28条では、「給与」について明確に定められています。

「給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費収び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう」

分かりやすく言い換えると、給与は給料よりも範囲が広く考えられており、残業代や手当、ボーナスといった会社から受け取る報酬がすべて「給与」である、ということです。



6.職業、業種、職種の違い


まずは『職業』について。職業を辞書で調べると「生計を維持するために、人が日常従事する仕事」とあります(Yahoo! 辞書より)。つまり、職業を聞かれたら「自分が何をしてお金を稼いでいるのか」を答えます。

会社勤めをしている人の場合、何と答えるかと言うと「会社員」でOK。職業を問われたら会社や部署の仕事は関係ありません。「会社員」以外には「学生」「主婦」「自営業」といったものが正解になります。


では『業種』とは何でしょうか? 同じく辞書では「職業・工業などの事業の種類」とあります(Yahoo! 辞書より)。会社員の場合は、自分が所属している会社の業種を答えることが正解になります。

企業や会社は事業所を開設する時に、各地域の税務署に届け出を行っています。その際に業種も届け出ているのですが、このとき参考にするのが産業分類一覧です。小さく分類すると962にも及ぶ業種ですが、大分類だと18種類になります。業種を問われた際は、この大分類を答えるとよいでしょう。

業種は、農業、漁業など分かりやすいものから、出版社は「情報通信業」など分かりにくいものまで、すべてが網羅されています。 通常なら分類一覧を見れば、あなたの会社の業種も分かるはずですが、分からない場合は会社に直接聞いてみましょう。


最後に『職種』です。辞書では『職業・職務の種類』とあります(Yahoo! 辞書より)。

会社員でも所属する部署によって職務の内容は変わってきますよね。「職種」を問われたら、あなたが実際に行っている職務の種類を答えましょう。 職種の分類を見るならハローワークの「職業分類コード一覧」が参考になります。必ずあなたの職務に合うものがありますので、何と答えたらいいか分からない人はぜひこちらを調べてみましょう。

転職活動で必ず聞かれるのが「前職の業種と職種」です。具体的には、「製造業の営業職」や「情報通信業の記者」と答えるイメージです。


7.収入と所得の違い


収入と所得はまったく違うものです。税金を納める上で収入と所得の違いを知っておくことは、今後節税をしようと思った時に必ず役に立ちます。


まずは「収入」です。収入は給与や賞与などの年間の合計収入のことです。年末にもらう「源泉徴収表」の中に「支払い金額」と記載されている箇所です。

「それって年収のこと?」と思った方は正解です。収入は年収と同じですが、実は税法上には「年収」という言葉はありません。税金の計算をする時は「年収」が「収入」と呼ばれていることを覚えておくと混乱しませんね。


では次に「所得」です。こちらは収入の金額により、少々計算が難しくなってきます。

会社員の「所得」は、「収入」から「給与所得控除」を引いた金額になります。給与所得控除とは、必要経費のようなものです。

会社に雇われている場合でも、仕事上どうしても購入しなくてはならないものがあります。例えばスーツだったり、筆記用具だったりと、意外と支出をしていると思います。これらの経費分を収入から引いたものを「所得」として、所得税の計算などのベースとしています。



まとめ


いかがでしたでしょうか?

何年も社会人として生活している方でも、意外と知らなかった用語も多かったのではないでしょうか。


「普通の会社員なので確定申告しないし、難しい用語は興味ないよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の用語は社会人として生きていく上で非常に重要なものばかりです。


ぜひよく意味を理解し、社会人生活で活かせるようにしてくださいね!



この記事を監修したキャリアアドバイザー:


八重樫 勇輝 

株式会社Reboot代表取締役


年齢:28

出身地:岩手県

趣味:漫画・映画鑑賞


経歴:

自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。

現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。

求職者の皆様への一言:

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