履歴書に貼る写真は、応募者の第一印象を左右する重要な要素です。選考結果に影響する可能性もあるため、ルールを守り、身だしなみを整えて撮影する必要があります。
この記事では、履歴書写真の重要性や基本ルール、撮影時に気をつけるべきポイントを男女別に紹介します。さらに、写真館や証明写真機など、各撮影方法のメリット・デメリットも紹介しますので、これから履歴書の写真を撮ろうとしている人はぜひ参考にしてみてください。
もくじ
履歴書の写真は大事?
履歴書に写真を貼るのは、応募者の本人確認が最大の目的です。ただし、採用担当者が応募者の印象を判断するひとつの要素となり得ます。履歴書の写真から、身だしなみに清潔感があるか、指定のサイズで貼られているかなどを見て、社会人としてのマナーが備わっているかどうかを確認することもあります。貼り付けられた写真のマナーが守られていないと、マイナスの印象を採用担当者に与えてしまう恐れもある一方で、きちんとした身だしなみで爽やかな写真が貼られていると好印象につながる可能性もあります。履歴書の写真だけで合否を判断されるわけではありませんが、採用担当者に与える第一印象を左右する重要な要素のひとつです。用意する際はしっかりルールやマナーを守り、悪い評価につながらないように気をつけることが大切でしょう。
履歴書写真の基本ルール
まずは、履歴書写真の基本ルールについて紹介します。以下に紹介する7つのルールを守った写真を用意するようにしましょう。
ルール1. サイズは縦4cm×横3cm
基本的には履歴書の種類に応じたサイズを用意すれば問題ないですが、特に写真のサイズに指定がないときは、縦4cm×横3cmを用意しましょう。ただし、応募先によっては指定の履歴書があることがあるので、その場合は写真のサイズが異なることがあります。応募先の指定の履歴書がある場合は、撮影前に指定されたサイズを確認してください。
ルール2. 3ヶ月以内に撮影した写真を使用する
履歴書写真の有効期限は、3ヶ月が目安とされています。そのため、3ヶ月以内に撮影されたもので、髪型や体重の増減などで顔の印象が大きく変わっていない写真を使用してください。履歴書の写真で本人確認ができるように、現在の印象とあまりにもかけ離れている写真の使用は避けましょう。
ルール3. 背景は青・グレー・白の無地
履歴書写真には、余計なものが写り込んでいない無地の背景を選びましょう。背景色は、青・白・グレーが無難です。青色を選ぶ際は、清潔感を出すことができるため、薄い水色の背景を選ぶと効果的です。白は、明るくフレッシュな印象を与えられますが、明るく写りすぎることがあるので注意しましょう。グレーは、暗い印象になりすぎないために、暗いグレーよりも薄いグレーを選ぶと良いです。
ルール4. 帽子やサングラスは外す
履歴書用の写真を撮る際は、顔がしっかりと写るように、帽子やサングラスは外してください。普段眼鏡をかけている人は、眼鏡はかけたままでも問題ありません。撮影前に眼鏡の曇りや汚れは拭き取っておきましょう。もし、眼鏡に光が反射してしまったら、眼鏡の角度を調整するか、眼鏡を外して撮り直しをして顔がはっきり写るように撮影してください。
ルール5. 写真の裏側に名前をフルネームで記載する
履歴書写真は剥がれないようにしっかり貼ることが大前提ですが、気をつけていても何かの拍子で剥がれてしまうことも考えられます。その際、写真の裏側にフルネームがあれば、誰のものなのか分かります。たとえ、採用担当者のもとに届いた複数の応募者の履歴書写真が剥がれたとしても、混ざってしまうことがありません。
名前を書くときには、黒の油性またはゲルインクのペンを使用するのがおすすめです。水性ペンを使うと、のりをつけたときに文字がにじんでしまう可能性があるため注意してください。
ルール6. のりまたは両面テープで写真を貼り付ける
証明写真機などで撮影した履歴書写真は、裏側がシールになっているものもあります。シールでない写真は、スティックのり、もしくは両面テープを使用して貼付します。写真の四隅が浮かないように隅々まできちんと貼り付けることが大切ですが、のりがはみ出てしまうと履歴書を汚してしまうことになるので、はみ出さないように気をつけましょう。また、セロハンテープや液体のりによる貼付は、見栄えが悪くなってしまう可能性があるため避けてください。
ルール7. 一度使った写真を使いまわさない
一度履歴書に貼った写真は、よれてしまったり細かいシワや折れ目がついてしまったりすることがあります。写真を使いまわすことでコストや手間を削減できますが、シワなどがついた写真を送ってしまうと、採用担当者からの印象が悪くなってしまうことも考えられます。そのため、履歴書ごとに新しいきれいな写真を貼りましょう。
【女性編】撮影時の身だしなみや撮り方のポイント
ここからは、履歴書写真をきれいに撮影する方法を男女別に解説します。まず、女性向けの撮影時の身だしなみや撮り方のポイントについて確認していきましょう。
―服装
黒・濃紺・グレーなど濃い色のスーツに、白のブラウスかシャツをあわせるのが一般的です。女性の場合、必ずしもスーツでなければいけないわけではありませんが、スーツを着用するとフォーマルな印象となるので、迷った場合はスーツを選ぶのが無難です。また、ピアスやネックレスなどのアクセサリー類は、小ぶりなものを身に着ける、もしくは外して何も身に着けない状態で撮影に臨むと良いでしょう。
―髪型
髪が顔にかかったり、ジャケットやシャツの襟が隠れたりしないようにしてください。髪が長い人は、後ろでひとつに束ねるか、肩の後ろに髪を流すと良いでしょう。髪の短い人も耳にかけるなどして、顔がはっきりと見えるように工夫することをおすすめします。
前髪は、目にかからないように短めに切るか横に流すことで、明るくすっきりとした印象になります。また、染めた髪が伸びてムラになっていたり髪の毛の痛みが目立っていたりすると、だらしない印象を与えてしまうため、事前に美容院で整えておくようにしましょう。
―メイク
メイクは、ナチュラルメイクが基本です。ファンデーションは、自分の肌色と合う色を選び、薄く肌の表面を整える程度に塗ります。チークや口紅は、健康的な顔色に見えるコーラルピンクやオレンジ系を選び、少し色づくように入れてください。また、アイシャドウは、派手な印象を与えすぎないように、ラメやパールが入っていないブラウンやベージュ系がおすすめです。
―姿勢
背筋を伸ばして正面を向き、左右の肩の位置が同じ高さになるように座ってください。また、顎の引き方によって印象が変わるので、顎の角度に注意しましょう。顎が上がっていると人を見下ろすような印象になり、顎を引き過ぎると睨んでいるような印象になってしまいます。顎は軽く引き、カメラの位置と目線が平行になる角度を意識しましょう。目線が合わなければ、椅子の高さやカメラの位置を調整してください。
―表情
目は、意識的にぱっちりと開けたほうがはつらつとした印象になります。そして、口元は口角を上げ、歯が見えない程度に微笑むのがポイントです。「ウィ」と言った状態の口元をキープして、軽く唇を閉じると自然な笑顔になります。口角が下がっていると、無気力に見えたり怒っているように見えたりするので注意してください。
ただし、職種によっては歯を見せて笑う写真を求められるなど、応募する業界や職種によって求められる写真が異なりますので、事前に応募要項を確認して要項に沿った内容で撮りましょう。
【男性編】撮影時の身だしなみや撮り方のポイント
次に、男性向けの撮影時の身だしなみや撮り方のポイントについて解説します。
―服装
黒か紺の無地のスーツを着用し、 Yシャツは無地の白をあわせましょう。ボタンダウンは、カジュアルなイメージが強いので避けるのが無難です。ネクタイの色や柄に指定はありませんが、派手すぎないものを選びましょう。清潔感のある印象を与えられるように、シャツのボタンは第一ボタンまで留め、ネクタイは真っ直ぐにつけるようにしてください。またピアスなどのアクセサリー類は派手な印象を与えかねないので、何も身に着けない状態で撮影に臨みましょう。
―髪型
軽く整髪料で整えた短髪のヘアスタイルが良いでしょう。寝癖がついている髪型はもちろん、髪が長すぎる、染めて明るすぎるといった髪型も好ましくありません。ワックスを使う際には、髪をアレンジしすぎて派手な印象を与えないように、自然にまとめることが大切です。前髪が長い人は、目にかからないように上げるか横に流すようにしましょう。髪で顔を隠すことなく、顔の表情がしっかり見えるようにすることがポイントです。
―姿勢
猫背にならないように正面に向かってピンと背筋を伸ばし、顎を引いて座ってください。姿勢を良くしようとするあまり、胸を張りすぎて背中が反ってしまわないように注意してください。また、両肩を開くように軽く胸を張り、両手は足の付け根に置きましょう。直接的には写真には写らない部分であっても、全体の姿勢が良くなり、堂々とした印象の写真を撮影することができます。
―表情
口角を少し上げて、歯は見せず自然な笑顔で撮影するのがポイントです。長い時間、同じ表情をしていると顔がこわばって見えるので、カメラがシャッターを切る直前に表情を作りましょう。また、撮影前に「あ・い・う・え・お」と発音して顔の筋肉をほぐすことで、自然な笑顔がつくれるようになります。
まとめ
履歴書の写真は、採用担当者からの第一印象を左右する大切な要素です。基本ルールを必ず守り、服装、髪型、姿勢、表情などの身だしなみにも十分注意を払いましょう。履歴書の写真を撮影するなら、プロからアドバイスがもらえる写真館が確実で安心です。ただし、お金や時間がかかるので、余裕がないときは証明写真機やプリントシール機の証明写真コースを利用しても問題ありません。自撮りによる撮影はおすすめできませんが、やむを得ない場合は証明写真アプリを活用してみてください。この記事で紹介した撮影のポイントをおさえて、好印象を与えられる履歴書写真を準備しましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー:
八重樫 勇輝
株式会社ReBoot代表取締役
年齢:29
出身地:岩手県
趣味:漫画・映画鑑賞
経歴:
自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。
現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。
求職者の皆様への一言:
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