【製造業あれこれ】品質管理と品質保証、違いはなに?

更新日:11月14日



モノづくり大国・日本で大切なのが、製品の品質。

高品質な製品を製造・供給するには、「品質管理」や「品質保証」が欠かせません。


たとえば、製品やサービスを購入したものの何らかの不具合があった場合には「お客様センター」に問い合わせます。これは企業が一般消費者や事業者に対して満足してもらうための活動であり、意見やクレームを拾って品質の改善へとつなげているのです。


それらの役割を果たすのが品質管理や品質保証ですが、その活動内容は異なります。


この記事では、品質管理と品質保証の違いについて解説します。

 

もくじ

1.品質の定義とは?

2.品質保証(QA)とは?

3.品質管理(QC)とは?

4.品質保証(QA)と品質管理(QC)の違いとは?

5.二つの視点から品質を守る

まとめ

 

1.品質の定義とは?


品質(クオリティ・Quality)とは、「製品やサービスが使用目的を満たしている程度や度合い」のことです。簡単にいうと、「購入者の満足度」でもあります。


購入者の満足度なので、品質は買い手のニーズによって異なります。


“性能”重視の買い手:「性能の良さ=品質の高さ」

“価格”重視の買い手:「価格の低さ=品質の高さ」

“納期”重視の買い手:「納期の短さ=品質の高さ」


つまり、価格重視の買い手に「性能が良く納期の短い製品」を提供しても、高価格であれば高い満足度を得ることはできません。


品質といえば、性能や製品の完成度ばかりが注目されがちですが、買い手が求めるものによって品質の基準は異なるのです。



2.品質保証(QA)とは?


品質保証(Quality Assurance)とは、自社製品の品質が規定値を満たしているか確認して、納品後も買い手に安心や満足を保証する活動のことです。


主な業務は、保証を担保できるデータの確認や調査、クレーム対応などです。担当する各部門へのフィードバックにより、買い手が満足できる品質を維持・向上に努めます。


品質基準には規格がありますが、以下はその代表例です。


国内規格:JIS(日本産業規格)、PSE(電気用品安全法)

国際規格:ISO9000シリーズ(5種類の規格)

どの品質基準を選択するのか決定することも、品質管理業務の一環です。



3.品質管理(QC)とは?


品質管理(Quality Control)とは、製品の生産やサービス構築の際に、その品質に問題がないか検証・保証することです。同時に、高品質な製品やサービスを効率よく低コストで製造・構築するための視点も求められます。


主な業務は、材料検査や不適合材料の調査や隔離、最終製品検査などです。独自の手法により、不良の分析や工程の見直しなどを行うなど、製造プロセスの管理・改善を行います。


品質管理には、以下のような手法があります。


PDCAサイクル:計画・実施・評価・改善といった4つのプロセスの実行

QC7つ道具:7つのツールを使用してデータを分析

IE:科学的な分析で作業の無駄や属人化を排除


家電・食品・医療・科学など、あらゆる製造現場において品質管理は必須とされています。



4.品質保証(QA)と品質管理(QC)の違いとは?


「品質保証」は買い手視点の活動(できあがった製品が対象)であり、

「品質管理」は作り手視点の活動(これから製造する製品が対象)です。


両者は、3つの点に違いがあります。

品質保証

品質管理

責任

出荷後の製品も保証

出荷時点の品質に責任を持つ

時間軸

製品企画から販売後まで保証

保証は製品完成前まで

業務範囲

業務の幅が広い

主に製造過程のみの活動

品質保証は多くの部門が対象の全体的な活動なので、企画、原料の選別・購買、設計、製造、出荷、販売、カスタマーサービスといったように業務の幅が広いことが特徴です。


一方の品質管理は製造過程が中心の活動であり、品質保証の枠組みのひとつでしかありません。両者は一見似ているようですが、大きな違いがあるのです。



5.二つの視点から品質を守る


前述したように、内容に違いはありますが、別々で考えるのではなく、買い手側と作り手側の両方の視点から、品質について考える必要があります。


品質保証と品質管理を一緒に運用することで、品質の維持・向上において相乗的な効果が期待できるからです。


たとえば顧客からの苦情を受けて、製造現場にフィードバックして製品を改善したり、新商品や新機能の開発、在庫管理の見直しを行ったりするなど、すべての部門が一体となって活動することが理想的です。


また、良い製品を納得できる価格で適切な早さで納品すること、つまりQCD(Quality・Cost・Delivery)を意識することも大切です。



まとめ


日本の製品は高品質であるというイメージは、未だに根強くあるのではないでしょうか?


大量生産の現場では、少なからず不良品は生まれてしまうものです。


その発生率を可能な限り低減し、製品の安全性や企業の信頼性を担保するために、品質管理や品質保証は必須であることがお分かりいただけたかと思います。


次回の記事では、もう少し具体的な品質向上のための取り組みについて解説する予定です!

こちらもどうぞお見逃しなく!

 

この記事を監修したキャリアアドバイザー:


八重樫 勇輝 

株式会社Reboot代表取締役


年齢:28

出身地:岩手県

趣味:漫画・映画鑑賞


経歴:

自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。

現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。

求職者の皆様への一言:

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