転職は新たなチャレンジなので、リターンもあればリスクもあります。リターンばかりに目をとらわれてリスクを正しく把握しておかないと、結果的に満足度の低い転職になってしまう可能性があります。
ぜひこの記事を参考に、転職のリスクを適切にコントロールする方法を身に着けてください!
もくじ
1.リスクだらけの転職の実例7選
転職活動には様々なリスクが存在します。
まずは、転職活動を始めたばかりの人が抱えてしまいやすいリスクの例を、7つご紹介します。
1-1.自分のコンパスを持たない転職
特に大企業にいたり、高学歴の人は自分の人生のコンパスを持つことに慣れていません。なぜなら「親が良いと言ってたから」「世間の評判がいいから」という物差しでしか意思決定をしたことがないからです。
志望動機を作る過程で、なんとなく自分がその会社を選んだ理由がもっともらしくなるように後付けをしますが、それは本当に自分が心から良いと思ってる理由しょうか?
これに対して答えられないうちは、転職しても結局「世間がいいと言った企業」しか受けずに、数年後に「俺がやりたかったことは違う」と言って何度も転職する無限ループになってしまいます。
1-2.憧れだけの転職
新卒の学生の第一志望企業ランキングを見ていると、未だに外資系投資銀行やコンサル、消費財メーカー、国内なら財閥系の総合商社やメーカーに行くのが人気です。
まるで難関大学に合格しました!というのと同じように合格体験記が崇め奉られています。
そしてこれは中途市場でも同じです。
特に難関大学→大企業と務めてきた人にとっては、いわば世間がすごいと思う価値観に沿った環境でしかいたことがないので、転職するときも「転職市場のランキング」というものに惹かれてしまいがちです。
しかし、これも1-1同様、自分が本当に求めている職場環境と実態が異なるケースがほとんどであるため、就職しても長続きしづらく、自分にとっても会社にとってもマイナスの結果になってしまうことが多いです。
1-3.悔しさだけの転職
社会人になって数年が経過すると、
・同僚が自分よりも先に出世してる
・転職した友達がTwitterに仕事の内容を楽しそうにアップしている
といった情報により、自分だけが取り残されているのではないか、自分が評価されないのは環境が悪いからではないか、という考えになってしまうことがあります。
悔しい気持ちは大事なのですが、それだけを転職軸にするのは危険です。人にとって良い選択肢が自分にとっても良いとは限りません。
1-4.あれもこれも望み過ぎの転職
彼氏が欲しいけどいい人がいない、という人が大体の場合高望みをしているように、転職でもつい相手にばかり良い条件を求めてしまいがちです。
これは転職初心者には特に当てはまることで、自分の市場価値は棚に上げて要望ばかり言ってしまう。
すると、「自分の希望条件に合う会社がないから転職しない方がいい」と言っていつまでも転職に踏み切れずに終わってしまいます。
1-5.ストーリーのない転職
面接では「あなたがなぜこの会社に転職をしたいのか」のストーリーが重要です。
ここでのストーリーとは、「説得力のある転職に至った経緯」を指します。
人はある程度は合理的に判断しますが、最後はストーリーで心を動かされたかどうかで判断をします。同じような実力や年齢の候補者が来たとき、面接官は「転職理由が納得いく方」を採用します。
そのため、転職理由にストーリーがない人はよほど優秀でない限り、面接を通過することは難しいでしょう。
1-6.転職エージェントに頼りきりの転職
転職エージェントは使った方が有利に転職できるのは間違いないのですが、エージェントに「おんぶにだっこ」では、転職した後に後悔する確率が高いです。
具体的には次のような人です。
【NGな人その①】自分の転職軸はエージェントに作ってもらえると思っている
転職の軸はあくまで自分が作るもので、エージェントはそのサポートをしてくれるだけです。なぜ転職をしたいのかをエージェントが綺麗にまとめてくれるわけでもないです。
【NGな人その②】提案してくる企業が合わなかったとき、文句ばかり言っている
よくSNSでも見かけるのですが、「◯◯の転職エージェントは私にあった企業を全然紹介してくれない」と言って文句ばかり言う人がいます。
「自分の理想の環境はどこかにある。そこでは自分が言葉にできない転職理由を察して完璧な転職理由を作り上げてくれて、自分が気づいてなかった素敵な会社を提案してくれる。」
と、心のどこかで考えてしまっている方が陥りやすいパターンです。
1-7.今の仕事を辞めて転職
あまりに今の職場が嫌で、いまの会社を辞めてから転職活動をする人がいます。
その理由としては、以下の2点のいずれかであることが多いです。
理由1:働きながらだと転職活動の時間がない
理由2:退職して気持ちをリセットをしてから、ゆっくり転職活動に専念したい
確かにもっともらしい理由ですね。しかし、次のようなリスクについてはでしょうか。
・転職先が決まらず生活資金がショートするリスク
・急いで転職先を決めることで、希望通りの転職先を選べないリスク
思い立ったらすぐ退職するべき!という行動力も大事ですが、転職にはこれまで述べたような様々なリスクがつきものです。
「いろいろ検討した結果、やっぱり今の会社がいい!」という結論になる可能性もゼロではありません。見切り発進で事故にあわないよう、転職の舵は慎重に切っていきましょう。
2.転職のリスクは0にするのではなく管理するもの
「こんなにリスクだらけなんだったら、やっぱり転職はあきらめようかな…」
という声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。
リスクとは「0にするもの」ではなく「管理するもの」です。
人生どんな選択をしてもリスクが0である決断はありません。転職することにもリスクはありますが、同時に今の会社や今の部署で働き続けることにも同様にリスクは存在します。
そこで大切なのがリスクを管理するということ。具体的には次の2点を指します。
1.リスクの大きさを正しく見極めること
2.自分は今どんなリスクを追っているのかを把握すること
もう少し詳しく解説します。
2-1.リスクの大きさを正しく見極める
例えば次の2人が大企業からベンチャー企業に転職するという時、リスクは同じでしょうか?
1人目:25歳の社会人3年目、未婚の実家暮らしのAさん
2人目:30歳の社会人8年目、既婚子持ちで住宅ローンもあるBさん
Aさんの方が転職に伴うリスクが少ないのは明白ですね。
このように、同じ転職でも人によってリスクの大きさは異なるので、「この転職は自分にとってどの程度のリスクなのか」を正しく把握することが必要です。
2-2.自分は今どんなリスクを追っているのかを把握する
しかし、転職のリスクを把握するだけでは不十分で、現在進行形で今どのようなリスクを追っているのかを把握することも重要です。
先ほどのBさんを例にとって見てみましょう。
Bさんは現在大企業に勤めていますが、下記に挙げるような勤め続けることのリスクについても検討しておくべきです。
・業界やBさんの会社の将来性
・Bさんと同じような年齢の他の転職者の動向
・Bさんが転職した場合に得られる年収・ポジション・経験
・Bさんが今の大企業で働き続けた場合の3年後の転職市場での価値
3.転職のリスクを管理するための唯一の方法
それでは、これらのようなリスクについて、どのように管理するのが良いのでしょうか?
やはり、転職エージェントに相談するのが現代の転職市場では最適と言えます。
なぜなら、自分がいる業界や会社のことを客観的に把握するのは非常に困難であるからです。他の業界や他の転職者との比較をするには、幅広い業界を知っている立場の人の意見が必要ですよね。
転職エージェントは、あなたに近い境遇の転職者を何人も支援してきています。だからあなたの今の状況を客観的に把握してアドバイスをすることができるのです。
4.まとめ|転職のリスクを正しく把握しよう
「転職のリスク」と聞くと、転職で失敗した場合のリスクを考える方がほとんどだと思います。
しかし、転職しないことのリスクも常に存在するということをぜひ覚えておいてください。
また、転職にはリスクがありますが、転職活動にはリスクがありません。
ぜひあなたの状況を客観的に見てくれる転職エージェントを活用してみてくださいね。
この記事を監修したキャリアアドバイザー:
八重樫 勇輝
株式会社Reboot代表取締役
年齢:28
出身地:岩手県
趣味:漫画・映画鑑賞
経歴:
自分の転職活動の際、周囲のサポートで助けられたことをきっかけに、今後は自分が求職者の助けになることを決意し、起業。
現在は代表自ら求職との面談・就職支援を精力的に行う日々に明け暮れている。
求職者の皆様への一言:
面談から求人のご案内、資料の作成、入社後のフォローまで手厚くサポート致します!
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